センター試験と読解力について。

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読解力のない人間に対する指摘は同意するが、いくつか指摘しなければならない点がある。まず、漢文と古文の成績(データ)も考慮すべきである。本人は考慮しているつもりだろうが、平均点を半分にすれば現代文の平均点が出るということではない。そして、120点(200点中)が低いかどうか考えたときに、1つの可能性としてあるのは、120点が平均になるように作られている可能性だってあるので、この点数で、世の中の人間の読解力が低いとは判断できないし、このテストを受ける人間は本当に限られた人間であるため、十分なデータとして成立しない。
 
さらには、制限時間があるということも考慮すべきである。また、マーク式にはマーク式の難しさがある(私はマーク式よりも記述式の方が成績が非常に安定していた)。
 
一方で、「簡単で短い文章」が世間で求められている可能性は否定はできない。分かりやすいものが世間で普及するのは当たり前である。
 
まぁ読解力の程度で、その人が就く職業に影響が出てくるのは避けられない事実である。高い読解力があり、複雑な物事を理解できる人間が研究者なり大学の教員になり、交渉官となる。
 
読解力のない人間が事務方について、相手が理解ができないということも仕事をする上で起こりうる。指示した内容とまったく違うことをされるということだって起こる。そのときには、相手に合わせて説明の仕方を変えなければならない。分かりやすい言葉を使い、説明を尽くす一方で、不必要な情報は与えないという選択をするのである。