人の成長。

今日は、Human Security の、最後の授業だった。
先生が、この写真のような図を書き出した。
 

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これは、私を慰めるために書いたのではないかと思うけれども、傲慢かな?
というのも、私はクラスの前に非常にショックなことがあり、涙が止まらなかったからだ。涙が止まらないのだけれど、先生の最後の授業を休みたくはなかった。
 
涙があまりに止まらず、クラスを出た方がいいと思ったけれども、これは恐らく先生のメッセージだと思い、外に出るのをやめた。
 
先生は、まず波線をまっすぐ横に書いた。
「君たちは、この波線が横にまっすぐに流れていくと思うかもしれないけれども」
 
そう言って、右肩あがりの波線を書いてつづけた。
 
人生はね、いいことも悪いこともある。失敗することもあるよ。でも、失敗してもこの世の終わりじゃない。
悪いことがあっても、失敗して、人は成長しているんだよ、右肩あがりなんだ。
 
そう言って、自分の書いた絵を遠くから眺めて言った。
ほら、遠くから見ると、この浮き沈みの波は小さくて、右肩あがりだろう?
 
いくら辛くても、人は成長するんだよ。
Never Give Up.
 
そう言われて、ますます涙が溢れてくる。風邪のふりをしたから、たぶん先生以外は気づいていない。
先生も知らないふりをしていた。
 
「この小さな波線は何ですか?」と学生が訊いた。
 
これはね、幸せ、知識、健康、財産だよ。
「経験をすればするほど、人は成長するんだ」
これを言われて、救われた気持ちになった。
 
私はとても恵まれていて、幸せだとは思っていたけれども、同時に辛いこともとても多くて、トラウマにしたくないから、それを成長の糧にしたいと思って生きてきたけれども、辛かったことがトラウマのようにもなってしまった。
 
苦労は人間を磨き上げると思っていたけれども、辛いことが続いてしまって疲れ果てて、人に優しくする心の余裕が失われたとき、辛さゆえに、周りを羨んでしまったとき、辛さを紛らわせるために人を傷つけてしまった自分を眺めていると、自分が成長しているとは思えなくなった。
 
でも、そのマイナスの部分は、小さい波の1つなのかもしれない。
わたしは、成長していると信じていいのか・・・・・・。
 
いや、信じていい!と思った。
だって、この先生は、世界の闇を眺め、直接かかわってきた方だ。
そっか、私もこの小さな波を乗り越えながら、成長しているんだなぁ。信じようと思った。
 
 
いろいろな方々が、いろいろな形の優しさをくださる。
様々な言葉をくださる方々、優しいまなざしをくださる方々、何も知らないふりをしながらひょいっと顔を覗かせてくださる方々、そして、私が必要な助けを与えようと手を差し出してくださる方々。
 
とっても幸せだなと思う。