あなたは、どうやって「好き」を伝えますか?

あなたは、どうやって「好き」を伝えますか?
やっぱ、不器用になっちゃうよね?

というのが、今回のタイトルです。

「日本人の男性ってシャイなの?」

「うーん、どうだろう? そうかもね」

「日本人の男性が、女性に愛のお手紙を書いて、それを渡して、すぐさま走って立ち去ったって聞いたんだけど、本当!?」

知らないけれど、私も小学生の頃ににお手紙を書いたな。

男の子に「千登世は、あの子が好きなんだろう!」とからかわれたので、「私が好きなのは、○○くんではなくって、あなたですよ」と。自分でわたさず、友だちにお手紙を渡してもらった。ところが、それ以来、その男の子から避けられるようになった。一度二人きりになったときに、彼が顔を真っ赤にして、その場から走り去っていった。彼だけではなくお互いにものすごく照れている感じがした。

会話に出てきた男の子のように、返事を聞かずに立ち去る場面に遭遇したことは何度かあった。でも、その立ち去る速度が速すぎて、「あらまぁ何が起こったんだろうか」と思った。

一度目は、学校の階段で「好きだ」とこちらに叫び、相手が走り去ってゆく。そして、少し進んだところでこちらをチラと一瞬だけ振り向く。頬が赤い。私は唖然とした。「誰に言っているのだろう」と思って、周りを見渡したけれど、私とその人しかいない。

目の前に起こったことが分からずにボーっとしていると、相手が立ち去ってしまった。一瞬のうちに起こった出来事だったので、私は幻を見たのだと思った。そもそも、私はどう客観的に見ても美しくはないので、こういう現象が起こること事態があり得ない。そのために、「今のは幻」という結論に至った。私は当時この人のことが好きであったが、それだけに「これはきっと幻であろう」と思い、そのまま何もなく、この人と話すことなく私は転校した。

二度目は、電話であった。家に電話がかかってきた。

「千登世さんはいますか?」

「私ですけれど?」

そうすると、「好きだ!」とだけ相手が言って電話を切った。

私は唖然とした。そもそも、これが誰なのかがまったく分からない。ますます困惑するばかりで、相手の意図がまったく分からない。しかも、電話はすでに切れているので、こちらは反応のしようがない。イタズラ電話だろうと当時は断定した。それで、直後にまた電話が鳴ったので、電話を取るなり「ばかやろーー!(あはははは)」と言って電話を切った。マジで私はクレイジーとしか言いようがない。本気でイタズラ電話だと思ったので、そう返したのである。これが本気の電話であったなら、この人はどう思ったのだろうか。まぁイヤな女と思って嫌いになったかもしれない。

我ながらに、この展開には大爆笑です。もし、マジメに言ってくれてたのなら、お笑い系に終わらせちゃってごめんなさい。

大人になって分かる。
ああ、電話という手段も一生懸命考えてくれたんだと(もし本気であれば)。
こちらの答えを聞かずに立ち去るっていうのは、たぶん照れているんだなぁと。

かくいう私はというと、臆病者すぎて、親友が呆れ果てています。
一方で、愛の言葉を囁きたくて、シェイクスピアを読んだり、言語学を取ったり。でも、どこまでも不器用でシャイなのは変わらない。

もうっ、日本人とか関係ないよ、シャイになるんだよ、人に惚れると。バカヤロー。