嫌な顔が示す意味。

「また後で来ます」
そうある女性に伝えると、「えっ」と言って、とっても嫌そうな顔をした。
 
彼女の顔からは、はじめて見る表情である。
私は驚いた。
 
すると、瞬時に笑顔に切り替わった。
「今じゃなくてもいいんですか? もうすぐ〆切ですよ」
 
ああ、この嫌そうな顔は、私への親しみゆえなのだと気づくと、彼女に一歩近づけたようで、すこし嬉しくなった。
他愛もない会話が、私にとっては心の栄養であった。
 
いつも〆切直前で、ダッシュで仕事を片づける私を、彼女は黙って見守りつつ、ミスをしないように気遣う。
やることが意外と多くてアタフタとしていたら「もうちょっと早くやっておけば…」と彼女が言いかけたけれども、私が泣きそうな顔でアタフタとして「ホント!」と言ったので、言いかけた言葉を止めて気遣ってくださった。
 
だったら、改善しろよ!とツッコみたいところである。
 
ほんと、
サッサとしやがれ!である。
 
私は、相変わらずギリギリダッシュで、〆切3時間まえにエッセイを提出し、達成感を身体中からあふれさせていたら、おもしろ可笑しそうに笑っていた。
 
ただ、セミナーをサボりまくっていたら、明日面談だと衝撃的なことを言われて、ショックを受けた。